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國學院大學児童文学会のブログ

サークルの活動告知と報告。新入部員いつでも大歓迎!!

※当サークル連絡先→jidoubungakukai☆gmail.com(☆を@に変えてご送信ください)

   2009

0519
 先日大盛況の元に終了した合評会。
 参加してくださった1,2年生、並びに書記・司会を務めてくださった先輩方、まとめを手伝ってくれた姫、本当にありがとうございました。
 今回履修やガイダンスの関係で参加できなかったけど感想が聞きたい!という人がいるようですので、僭越ながら総評を上げさせていただきます( ´゚д゚`)ノ
 

『待ち人─サヨナラのその後─』
○よかったところ
・文章が上手く、キャラクターのイメージもしやすかった。
・日記形式は淡々としがちだが、起伏もあって読ませる内容だった。
・ラストの兵士の登場で、現状と主人公のその後が分かって良かった。
・非現実な作品の中で、身近な地名を出すことで現実感が出ていた。
・日付が進む中で友人たちを大切に思っていることが分かった

△惜しかったところ
・近未来を思わせる描写がないのに、時間軸を未来にした意図が分からない。
 →「違う歴史を辿った現代日本」にしたほうがよかったのでは?
・なぜ街が完全に無人なのか、その理由が分からない。
 →次第に居なくなったような描写はあるが、納得するには足りない。
 →無人なのに街が綺麗すぎる。激しい爆撃で廃墟になった等であれば納得がいく。
・ラストの「死体」が3年経っているのに「静かに眠っている」というのはどうか。
・後味がよくない。救いが欲しい。

☆その他
・構成(カメラワーク)が劇向き
・劇が見たくなるが、しかし劇を見ていないと分かりづらい作品でもある
・世界観、喫茶店の外の世界も気になる
・書きたかったのは滅びのはかなさの美しさ?


『隣人』
○よかったところ
・人間嫌いはよくある設定だが、そこにタヌキを絡めるという発想はなかった
・文章がうまく、読みやすい。ユーモアのある作品
・発想が面白い。友人との掛け合いもよかった。
・キャラクターもほほえましい。ほんわかしている
・キツネではなくタヌキなところで、柔らかい印象
 →キツネでは固めになるかも?
・田川絹子のかわいいイメージが、主人公の視点を通して伝わってくる
・人物設定、場面展開が良い
 →テンポが良い
・人物の人数が丁度良く、関わり合いがしっかり書かれていた

△惜しかったところ
・文章が上手いぶん、文章作法の不徹底が気になった。(三点リーダ、段落下げ等)
・堤というキャラクターの人物像を、もうすこし固めたらなおよい。


『女の子と雲』
○よかったところ
・児童文学らしい作品で、絵本向き。ふわふわした童話で雰囲気がよかった。
・小説として考えると文章作法が気になるが、童話として捉えると面白い手法。
・行を空けているところが、絵本の場合丁度そこでページをめくっている感じで良かった
・最初の絵本部分から、後半の読み聞かせていたという展開が良かった
・水を使った表現が上手い
・雲をもっと人物的(擬人化)に書いても良かったと感じた
・贈り物で雨
 →雨以外に実際に雲と女の子が関われる物がないので、雨というのが良いと思った

△惜しかったところ
・段落、三点リーダを使う
・平仮名を多く使い、漢字を少なくしたらどうか?
→絵本の部分は上記のように少し柔らかくし、現実の部分はそのままで、違いを持たせたら?
・降ってきた雨を掌に溜める等の表現があったらより良かったと思う
・ラストの現実世界と、童話の部分との書き分けをして欲しかった。
・童話部分では問題ないが、現実世界のモチーフで「雨」や「カラス」は暗い。
 →けれど読者の意識に引っかかって、考えさせる効果はある。

※最初の絵本の部分は絵がついたらきれい、雲が友達というのが面白いという意見も。雨が贈り物ということで意見が分かれた部分もあった。


『涙奏追走曲~たった一人にできること~』
○よかったところ
・タイトルから暗い話かと思ったが、ハッピーエンドで良かった
・舞台が大きいわりに、物語が完結しているところは評価できる。

△惜しかったところ
・改行、段落を使う、文末の三点リーダは二つセットで
・設定が生かし切れていない
・登場人物が多すぎる等、詰め込みすぎている感も
・短い文章の中で矛盾があり、読みにくい。
 →実体がなくなっているような描写であるのに、「触覚をなくした」とある。
・既成作品の影響を受けすぎている。手法として成り立つまで消化されていない。
・世界観を読者が理解していることを前提としすぎている。入り込めない。

☆その他
・ラストで視点が女の子に変わるが、天使の視点は?
・ラストが「パタン」で終わりなのは?
・天使が天界を追放されたのは?
 →「いずれ」とあるが?


『白い手紙』
○よかったところ
・児童文学らしく、世界観が良かった
・優しく、温かく、かわいらしい作品。文章も綺麗。
・羊、庭師との鬼ごっこの突然さが良かった
・羊の鳴き声の書き方が面白い
・話の展開のスピード、会話のテンポが良かった
・登場人物が多めだと感じたが、読みやすくまとまっていた
・風景がしっかり書かれていて、郵便屋さんが手紙を配達している感じが伝わってきた
・名前が出てこないことで、より雰囲気が出ていて良かった

△惜しかったところ
・タイトルでネタバレをしてしまっているのが、とても残念。
・文章が上手いゆえ、細かいところが気になる。
 →漢字が統一されていない箇所がある(「ひと」と「人」など)
・やさしい物語であるのに、改行が少なくて硬い感じがする。
・庭師と少年の登場は物語のスパイスになっていて良いのだが、出てくる意味が掴めない。


『ふみえと、かっぱのあお』
○よかったところ
・積み上げた世界観を壊してしまったのが良かった
・このシリーズが好き
・女の子のギャップが良い
 →これにとまどうと読めないかも?

△惜しかったところ
・ひっくり返っている感
・ジャンル、対処年齢がよく分からない
・平仮名が多すぎて読みにくい
 →児童文学ならこれでも良いが、ジャンルが分からない
・子供が暴力で物事を解決するのに違和感。
・ひどい話なのに、ハッピーエンドのような終わり方なのにも違和感。
・連作の物語は、初見の人にとっては理解が難しくなる。
・試みは面白いが、上手く行っていないように思われる。

☆その他
・ネットいじめが引っ掛かる
 →ネットいじめがあるのなら、携帯で電話をしてもいいのでは?
・河童はなぜ出てきたのか?
 →殴られるため?
・好き嫌いが分かれる作品か?


『食卓』
○よかったところ
・雰囲気のある作品、生々しさが出ていた
・ダークな雰囲気を徹底しているのがよい。
・恐さが伝わってくる。妙なリアリティーが感じられて、それも恐くて良い。
・料理が美味しそう
・割り切っていて、はっきり遠回しでない言い方が良かった
・最初から最後まで主人公の持っている考えが変わらないのが良い
 →主人公の個性が表れている
・主人公の世界だけに止まらず、人類滅亡ということで世界が広がっていて良かった
・フォント(字体?)が、活版印刷の雰囲気を表したかったのかと感じ、良かった
→「喰いたい」の部分が雰囲気を出していて特に良かった
内容も字体も昔風、レトロ感がして良かった
読みにくいという意見も
・カギ括弧を使用していないのは読みにくいが、手法としては面白い。

△惜しかったところ
・タヌキが主人公の両親に化けて出てきた意味は?
・どの位までタヌキによる人類滅亡計画は進んでいるのか?
・ラストの狸の語りの内容が、突飛すぎる。
・ラストはもう少し強くても良いと思うが、バランスとしては適度かも知れない。


『兎男の来訪』
○よかったところ
・兎男のデザインが好き、あとがきにある兎男の予定の話が読んでみたい
・人物描写がよい。兎の描写は秀逸だった。
・3ページでまとまっていることがすごい、短い方が雰囲気を出していて良かった
・水をこぼしてすまなそうにしているシーンが良い
・兎男がパッと来てパッと去るところが面白い
・淡々としている感じが観察記風で面白い

△惜しかったところ
・主人公は嫌いな物がはっきりしているのに、兎男を簡単に家に入れるのか?
 →拒絶しそう
・物語が盛り上がった所で終わっているのが残念。短すぎる。
・短いので、感想を言う前に終わってしまっている感じがした

☆その他
・兎男という非日常的な者の存在で、日常の世界から非日常の世界へ行くのかと感じた

※短すぎるのでは、という意見もあったが、この長さで良かったという意見も。兎男がかなり好評であった。


『さよなら、人魚姫』
○よかったところ
・語り口が綺麗だった。
・文章がすっきりしておりきれいで、読みやすい
・「ミヅキ」と「ミズキ」で文章にしかできない表現の仕方が良かった

△惜しかったところ
・なぜ「人魚姫」をモチーフにしたのかが分からない。
 →パロディーならばもっとオリジナル要素を入れた方がよい。
 →童話をなぞっただけにしか見えない。
・オリジナル要素が矛盾点も引き出してしまっている。
 →「ナイフを埋めたのは姉に死を知られないため」なのに、身投げをした。
・人魚姫現代語訳で終始するのは惜しい、原作ではやらないような事をしてみたらどうか?
 →現代風にする等
  もっと文章を増やして、遊びも取り入れたらどうか?
・悲しい結末は原作の肝なので、ハッピーエンドに引っかかりを感じた

☆その他
・戯曲、ミュージカル向きの作品と感じた
・登場人物全員に名前をつけた意味は?

※童話をそのまま読んだようで、ついて行けない部分もある。もっとオリジナル性を出したらどうかという意見が多かった。


『Arakhne』
○よかったところ
・比喩が上手く、起承転結があって良かった
・文章がきちんとしていて読みやすく、頭の中に入ってくる
・背景、世界観が出ている
 →独特の世界観だが読やすい
・─◇
 →クモの糸という工夫

△惜しかったところ
・服の表現が細かすぎて、ついて行けない部分もある。
・一人称視点であるが故、主人公が服の知識に詳しすぎるのも違和感がある。
・もう少しダークな部分があったほうが、メリハリが付くかも知れない。
・女の子の描写をしたいだけの作品に見えてしまう。
・ラストで、魔物の意図がよく分からない。
→あらくには、なぜあの場所で何をしているのか?
・かわいい服で死ぬ気がなくなるのか?


【合評会について】
○よかったところ
・時間がかかった分、多くの意見が出て良かった
・合宿の前期作品集合評会に、今回の合評会の成果を活かしていけたら良いと思う
・会の進行などは手探り状態であったが、予想以上に盛り上がった。

△改善点・不安点
・合評会をやるとなると、作品を出しにくいと感じる人もいるかもしれないと感じた
・作品数が多かったので、随分と時間が掛かってしまった。
・「評価を求めない」という書き手もいるので、そういった要望への対応は、今後必要になるかと思われる。



 次回、夏合宿での合評は決定事項ですが、それ以降について合評を行うかは未定です。
 合評会の方式などについてご意見がある方は副幹事まで
 お付き合い頂いてありがとうございました( ´゚д゚`)ノ

くらげ
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日文4年怒涛の7×単位。果たして卒業できるのか。
財布のなかのチケット枚数が減ってくると精神に不調をきたす。

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同期からは徹夜が趣味だと思われている。

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今年度期待の講演会係。
2年生ながらすでに複数の企画を計画中!

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追加・代替わりすると上記メンバーに変更が加わります。

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われらが癒しの幹事長。
B'zの稲葉さまを崇拝している。
よく腹を空かせた部員にお菓子を恵んでくださる。

★くま 
頼りになる姉御ポジション。
多趣味すぎて常に金欠だがこれ以上ないくらい人生が楽しそう。

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★ことなが 役職:幹事長
サークルの妖精。
長く細く生きていて、何気に話題の中心になる。
カラオケでは30秒とたたずに息が切れる。
負けるな、幹事長をモットーに頑張ります。

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お節介やきなお母さんポジション。
色々と考えるくせに最後の詰めが甘くて失敗することも多々。
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原色と茨城をこよなく愛するベテラン編集者。
マイペース。ぬいぐるみを見ると保護してくる癖がある。
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お話上手で周りをよく見ている。
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よく電車で寝過ごして予想外な場所に漂着してる。
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紅茶とスコーンと刑事ドラマで至福の休日をすごす。


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ひゃっほいと言いながらたこやきとスルメを要求してくる。
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