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國學院大學児童文学会のブログ

サークルの活動告知と報告。新入部員いつでも大歓迎!!

※当サークル連絡先→jidoubungakukai☆gmail.com(☆を@に変えてご送信ください)

   2014

1030
こんにちは。編集さんに代わりまして、二年生のさざめです。2014年前期作品集、上巻分の合評まとめです。「続きから」よりどうぞ。

「ALICE IN UNDERGROUND」 門馬久馬

・女装、性倒錯という特殊なテーマだが、そのようなジャンルに慣れていない読者にも配慮された書き方がされている。
・文体に癖がない。外面の描写と内面の描写、比喩表現のバランスが良く、読みやすい。
・「ようこそ」で結ばれるため、作品集の入り口にふさわしい。
・最後にいくにつれてスピード感があがっていき、また主観が多くなっていっている。
・続きが読みたい。
・主人公の女に憧れ、なろうとすること自体が、男から見てしっくりこなかった。

・主人公は女装趣味なのか性同一性障害なのかが分からなかった。また主人公が男である意味はなんだろう?
・P1後半「顔が~」の描写から、主人公はかなりの歳なのではと思った。
⇒主人公は少年。女装をするのは第二次成長への反抗である。/ 男らしくなる身体とバランスを取るため女装している。
→なぜ反抗するのか?
⇒お年頃なので。

・冒頭に出てくる店が何を売っている店なのか分かりづらかった(男子部員からの意見)
⇒ロリータ服を扱うお店。お店の特徴ではなく売り物を描写した。服の色であるピンク、服を装飾するレースなど。

・P3「複雑に入り組んだ」~「店があった」の描写がまどろっこしい。最初から廃ビルではないと書くわけにはいかなかったのか。
⇒大事なところなのでこのような書き方をした。ちなみにこのビルは四階建てで蔦が這っているようなイメージ。

・実際に廃ビルの地下に木製のドアがあるだろうか?
⇒例えばスナックなんかでよくある。

・薔薇を登場させすぎていてくどい。/ 懐中時計である意味は?
⇒薔薇、懐中時計は「不思議の国のアリス」のキーワード。

・改行が多いのは意識的にしたことか?
⇒その通り。また、文章は分かりやすくするため説明的にすることを心がけた、が、少しやりすぎたかもしれない。

「ようこそ」を二回続けることに意味はあるのか?
⇒リズム感を考えた結果。

・UNDERGROUNDはどういう意味で使われているのか? 何かの比喩なのか、単に地下にあるから?
⇒「秘密組織」であることと地下であることのふたつの意味がある。

・化粧をしている描写があってもいい
⇒実際に主人公は化粧をしているが、書きそこねた。



「衝動(ルサルカ)」 佐々木大輔

・自分に酔っている感じが気持ち悪くて良い。自己愛、倒錯的な愛情を感じる。
・淡々とした表現、男性的な文章がハードボイルドな感じ。
・文章のテンポ(遅い)と物語のテンポ(速い)がちぐはぐ。
・「彼女」はファムファタール(=男性にとっての運命の女、または破滅へ導く魔性の女 の意)としてテンプレ的な概念として登場するのみで、人格や特徴が描かれていない。おそらく、主人公の頭のなかでの理想化か記憶の単純化が起きている。
・自己との対話の物語。彼女は必要ないような気がする。
・P6の「僕は発狂した」に違和感。発狂は自覚するものではない気がする。
・きちんと完結しているところはすばらしい。

・言葉の濃度が高い。一文ごとに情報を詰め込みすぎていて読みづらいという意見が多数出たが、その重たさが良いという意見もあり。
⇒自分でページ数の制限を設けて書いたので、ぎゅうぎゅう詰めの文章になってしまった。

・意図しているのかもしれないが「わずか一秒~命を奪った」のあとその男が生き返っている。文章が矛盾しているのでは?
⇒主人公は死んだと思っていた。だけど生きていたのでこのような表現。

・僕が三人いると読める。
⇒後半に出てくる「僕」のカギ括弧は寝たきりのベッドを表している。三人いるように書いたのは凝った表現をしようとして失敗した。

・ずっと人格のなかった彼女が後半で急にしゃべるので驚く。違和感がある。
⇒彼女の台詞は主人公の妄想。入れるかどうかは迷った。少し後悔している。

・衝動にルサルカというルビを当てたのはなぜか?
⇒主人公はなにも考えていない。衝動にかられただけである。

・このお話において女性は獲得されるものでしかない。悪い言い方をすると道具のように扱われている。
⇒主人公は自分本位で身勝手な人間だということ。そして彼女のこともちゃんと見ていない。彼女を愛する自分が好き。

・救いのない終わり方。最後に「裁かれた」とあるが、これは改心ではなく結局自己愛に終わっているように見えた。男の死を見てもなお彼は変わらないでいるのか?
⇒その通り



「逢魔ヶ渡り」 矢上諒

・オーソドックスでよく見るような話。少女漫画っぽい。
・心情描写がポエムっぽい。
・地の文も話し言葉で書かれていて柔らかい雰囲気。ただ句点が多すぎてリズムが悪い。
・展開が回想のみで進展がなく、そのわりに文章が長く感じる。むしろこれからの二人の関係がどうなるかのほうが気になる。
・蓮に妖らしい要素が少ない。
・蓮の台詞の調子が、古風だったり現代的だったりして統一感がない。堅いしゃべり方に違和感がある。
・瑞希から情念的な恋心を感じられる。
・土蔵で扉を閉めたら真っ暗になってしまうのでは?



「野々宮」 時之遊子

・オチが読める
・内容に対して文章が長過ぎる。必要なさそうな展開や文章が多く、遠回りな印象。
・児童文学らしいテイスト。
・全体的に内容が暗く、もやもやする。
・秋保の態度が理解できない。ここまでひどいことをする理由が分からない。
・文章が幼い。「あたし」が多用されている点や言葉選びにおいて。
・タイトルの意図が分からない。
・最初は魔法について懐疑的だった主人公が信じるようになるまでの過程・裏付けがほしかった。

・ショッピングモールの店舗で、子どもが店長をやれるはずがない。
⇒あかりを見えない設定にすればよかったと反省

・彼岸花のマークは、暗い展開を暗示しているのか?
⇒その通り。見た目はきれいだが毒を持つ彼岸花は、この物語のことを表している。

・主人公が「秘密の花園」を読んでいることに意味はあるのか?
⇒自分(作者)が中学時代によく読んでいたので。物語中における役割は特にない。

・あかりの家族の設定に必要性を感じられない。
⇒連作にする予定だったが、確かにこの作品には必要なかった。

・リアリノーツを使うことで失う大切なものとはなに?
⇒命だという設定だが、考え中。



「日本語大戯典」 たまゆら

・落語のような感じ。言葉の多様性。
・次回は小説作品を期待
・箸休めとしては良い。
・言葉のチョイスに関連性がない。
・最後のSTAP細胞の項目は天才かと思った

⇒この作品は言われた通り、箸休めのつもりで書いた。合評の必要はないし、このような作品を載せてくれた編集さんに感謝したいくらい。
このサークルは児童文学サークルということだが、作品集では児童が読むことを想定して書かれた児童文学作品はほとんどない。(読むのは部員だけなのでそもそも子どもが読むということがない。)
文学イコール小説ではないと考え、小説でないものを書こうと思った。(小説だけを文学だと考える向きがこのサークルにあると感じた)
辞典にしたのは、児童→教育→辞典という流れ。
STAP細胞を最後にしたのは、オチを付けてしめたかったから。



「異母妹」 石田ハルキ

・構成など練られており、完成度が高い。
・高飛車で高慢な口調が心地よい。
・アキに向ける疎ましさなどの悪感情が自分にそのまま返ってきている。
・ただの愚痴で終わっていないところが良い。
・カタカナの使い方が効果的。父や妹を他人のように見ていることが分かる。
・アキの感情をもう少し描写して欲しい。←主人公はアキを敵だとみなしているのでこれでいいという意見も

・主人公はひねくれており、またそれを自覚している
⇒ひねくれからの脱却は考えていない。自分に酔っている人のイメージで書いた。

・ナツキにとっての「穏やかな日常」とはなんなんだろう?
⇒自意識のなかに閉じこもって、他人には触れさせずに自分で自分をいたぶるだけの日常。

・麦茶をかけるシーンが印象的
⇒最後は感情を爆発させようと思っていた。最初はアキの首を締めるくらいはしようと思っていた。

・なぜ二人の父親はアキにナツキのことを話したのか?
⇒考えていなかった。



「最期の舞台」 千歳閏

・オチ、展開が読めてしまう。タイトルが盛大なネタバレ。
・ありふれていて個性がない。ケータイ小説的な安直さ。「死」をテーマにすれば泣かせられるというものではない。
・全体的にあっさりと物事が進みすぎている。どんでん返しもなにもない。
・主人公は高校生なのに、死に対して悟りすぎている。普通ならもう少し取り乱すものではないか。
・全体的に感情描写が少なく、対して会話は多すぎるので軽い印象。
・演劇の内容、思い入れについて補完がほしい。公演のシーンがあっさりしすぎている。
・タツナミソウの花の形からして、「花びらが舞い広がる」という表現はおかしい。
・三点リーダーが「……」ではなく「・・・」になっている点、改行しても段落が下がっていない点など、文章の作法が気になる。



「雨嫌いのクロ」 神奈泡

・今回の作品集のなかで一番児童文学らしさがある。
・視点が一定でないのが気になる。
・雨嫌いの設定はなくてもよいのではないか。
・改行、句読点が多すぎてかなり読みづらい。
・同じ意味の表現が重なっている箇所があるのでどちらかは削るべき。(P45「彼女にとって~」と「彼女いはく」など)
・猫らしさが少ない。
・なぜ猫は少女を連れていくことにしたのかが分からない。
・少女に役割がない。また、猫の世界で少女の存在に触れられておらず、そのあいだ少女がどうしていたのかが全く分からない。
・調査の内容が薄く、安直。例えば隣の奥さんの浮気だとか、少しブラックな雰囲気にしてもよかった。
・漫画作品の「木曜日のフルット」を彷彿とさせた。

・結局これは夢オチなのか?
⇒そこはあやふやにしておきたい。
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プロフィール

主にブログに携わってるメンバー
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★さざめ 役職:なし
日文4年怒涛の7×単位。果たして卒業できるのか。
財布のなかのチケット枚数が減ってくると精神に不調をきたす。

★橋谷 担当:web・雑用
元講演会係の現雑用。4年。
同期からは徹夜が趣味だと思われている。

★きくらげ 役職:講演会
今年度期待の講演会係。
2年生ながらすでに複数の企画を計画中!

※常時書き込みをしてくれるサークルメンバー募集中。
追加・代替わりすると上記メンバーに変更が加わります。

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↓最近引退しました

★あわ吉 
われらが癒しの幹事長。
B'zの稲葉さまを崇拝している。
よく腹を空かせた部員にお菓子を恵んでくださる。

★くま 
頼りになる姉御ポジション。
多趣味すぎて常に金欠だがこれ以上ないくらい人生が楽しそう。

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★ことなが 役職:幹事長
サークルの妖精。
長く細く生きていて、何気に話題の中心になる。
カラオケでは30秒とたたずに息が切れる。
負けるな、幹事長をモットーに頑張ります。

★かふゆ 役職:渉外
お節介やきなお母さんポジション。
色々と考えるくせに最後の詰めが甘くて失敗することも多々。
落ち込みやすく、浮上しやすい。

★ハナサカ 役職:編集
原色と茨城をこよなく愛するベテラン編集者。
マイペース。ぬいぐるみを見ると保護してくる癖がある。
我らがマスコット。

★ろく 役職:合宿係
くるくるとよく働く頑張り屋さん。
お話上手で周りをよく見ている。
アマゾンを愛する。

★ゆきみ 役職:シンポジウム係
甘いもの大好きな女子力高め男子。
よく電車で寝過ごして予想外な場所に漂着してる。
般若心経的なものが唱えられるらしい。

★なつこ 役職:会計
記事を書くことはあまりないだろうけど、裏でいろいろとブログをいじった人。
紅茶とスコーンと刑事ドラマで至福の休日をすごす。


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★きーさん
影の支配者。
ひゃっほいと言いながらたこやきとスルメを要求してくる。
乱歩とデジモンとピクシーが好き。

★にょん
サークルの与力。
入学当初から圧倒的な存在感を放つ。
よく食べよく唄う、ムードメーカー。心の中に小さいおっさんを飼っているらしい。

★すこっぷ
謎の中国人担当(嘘です)。
無茶ぶりのかわし方と頭突きに定評がある。
全ては空気を読んでいるからこそ。気遣いやさん。



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