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國學院大學児童文学会のブログ

サークルの活動告知と報告。新入部員いつでも大歓迎!!

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   2014

1030
2014年前期作品集、感想ペーパーのまとめ第二弾です。「日本語大戯典」「異母妹」「最期の舞台」「雨嫌いのクロ」の四作品について掲載しています。「続きから」よりどうぞ。

「日本語大戯典」 たまゆら

・ユーモアに溢れていて面白い。例文や類語もほしいくらい。
・初めてその字を見て、真面目くさって解説してるみたい。
・ブラックジョークっぽくて好き。
・言葉遊びや皮肉った説明が面白い。
・この作品集のなかではいい意味で浮いている。風刺的で鋭い。作者の反骨精神が読み取れる。こういった形式も新しくて良い。
・五十音順のほうが良いと思うが、この並べ方に意図はあるのか。
・抜粋とあるが、ほかの言葉も気になる。このような形式は日本文学では評価されないという向きもあるようだが、このような一風変わった作品も面白い。
・未来の辞典だろうかと思った。STAP細胞を肯定しているのは、現代の常識がいつまでも常識だとは限らないという皮肉かと思った。
・言葉の持つ意味の多様性が生かされていて、落語的なセンスを感じた。
・言葉から連想される情報を書き記したものだと思うが、だとしたらもっと意外性のあるものを選んだり、言葉遊びとしてのクオリティを高めるべき。
・面白みや奇抜さだけで進んでいる感じがする。



「異母妹」 石田ハルキ

・始まりの文章だけで主人公がどういう性格なのか分かる。そしてその性格が最後までブレない。感動で終わらせないところもよかった。ただ、妹の口調が気になる。
・イモウトとカタカナで表記されているのが、主人公にとって知らない不気味なものであることをうまく表している。
・読みやすく、表現のしかたにも個性がある。父親のことを知りたいナツキと、異母姉のことを知りたいアキとが重なる構造も無駄がない。
・感情にリアリティがある。
・「トンマ」など、他にも主人公の性格を表す言葉選びがうまい。
・主人公の異母妹を疎ましく思う気持ちがうまく説明できていれば、主人公がひねくれていてもまだ共感できたが、説明不足でただの嫌な奴になってしまっている。
・優秀な妹を前に自分のコンプレックスを刺激されているさまが良い。続きが気になる作品。
・どうしてナツキがそのような性質を持ってしまったのかが知りたかった。
・作者特有の混沌とした世界観。退屈だけど平和な日常にどこか満たされない思いがあり、だけどそれなりに幸せだと感じて生きている…そんな世界を破壊するのは外の世界からの干渉なのかそれとも自分なのか、そういったことを考えさせられる。心が痛くなるのは作者の真摯な気持ちが作品に出ているからだと思った。
・ひねくれた感情に共感できた。人間のどうしようもない部分を描くのがうまい、是非のばしてほしい。
・ナツキの陰気さ、とげとげしさが文章全体からにじみ出ていて、純粋無垢なアキとうまく対比されている。ナツキのどろどろした黒い感情が際立っている。最後のほう、一文が長過ぎるものがあるのが気になった。
・主人公の感情が溢れ出すシーンはかなり心にくるものがあった。妹と対比させるのであれば、主人公の普段の行動をそれとなく盛り込んで優劣をはっきり分かるようにしても良かったのでは。
・主人公の真意があまり見えず、妹を妬み憎しんでいることは伝わったが、一体どうしたかったのかがよく分からなかった。
・リアルな設定だったのでまるでエッセイを読んでいるようだった。感情が生々しく伝わってきた。
・感情の描写がやや弱く、感情移入が難しいところもあるが、全体としては筋が通っている。姉妹にはそれぞれ逆の意味で“他人がいない”のだと思った。ナツキは全てを拒絶することで人ですらない塊として他の人々を認識する、逆にアキは拒絶された経験がないので他の人々もみな自らのなかの存在としている。この一件で、ナツキの拒絶をさらに深め、アキははじめて他者を認識することになる。
・テンポや言い回しの統一性が良い。暗くて重たい話なのに読み心地は軽い。あとがきで笑わされてオチまで完璧。
・高慢で高飛車な語り口調で毒を吐くのがたまらない。自己を否定すれば他のもの全ても成り立たなくなってしまう(逆も然り)、主人公は救いようがないどん詰まりにいる。



「最後の舞台」 千歳閏

・きれいなお話。文章に背伸びがなく読みやすい。 どこをピックアップしたいのかということと、なぜ花が力をくれたのかということが分からなかった。事故のシーンも気になる箇所があった。最後の終わり方は良い。
・場面転換が多く、気持ちが追いつかない。長編か、きっぱりワンシーンだけにしてしまったほうが良かったのでは。
・三点リーダーに頼りすぎている。演劇についてもっと紙幅を割いてもよかった。どのような劇で、どんな思い入れがあるのかが分からず、入り込めなかった。
・タツナミソウの花言葉“私の命を捧げます”を本文中に入れていれば、突然花が命を救ってくれたことの唐突さが薄れたのではないか。
・起承転結がはっきりしている。
・テーマが重いわりにストーリーが淡々としすぎている。もっと描写を濃厚にしてほしかった。
・もう少しテンポがゆっくりでもいい。場面を繋いだだけのダイジェスト版という感じがする。
・過去のエピソードなどもう少し掘り下げがあれば深みが出たと思う。
・人生のなかで起きた出来事をどう受け止めるかによって、残された時間の意味が大きく変わることを考えさせられる。理不尽とも言える状況下で菜摘はそれでも幸せを勝ち取った。 『ルサルカ』の“僕”と対比させてみると、残された時間を贈り物だと思い現実から逃げず立ち向かった菜摘にはふさわしい最期が与えられ、現実から逃げた“僕”には、そこから逃れられない最期が与えられている。 人生において愛するものがどれだけ心の支えになるかを痛感させられた。
・物語自体が舞台作品にありそう。登場人物が高校生にしては幼すぎる気がする。
・全体的に急ぎすぎていて唐突。感情移入できない。
・男子が書いたとは思えないほど文体が女性的。
・ひねりがない。予想通りの展開であっけなく感じた。
・物語の鍵である花は命の儚さに通じるものがある。
・人間の綺麗な部分が描かれている。読みながら、嫉妬や未練などのどろどろした負の感情が渦巻く展開になりそうだと思っていたので、清らかさがまぶしかった。
・孤児という設定が活かせておらず、必要性を感じない。もっと軽い身の上でよかった。
・死という大きな出来事に頼らないでも物語は書けそう、次作に期待。
・演劇を題材にしたことの意味が全くない。演劇を題材に取るなら劇中劇を挿入する程度の工夫はできたはず。 P45からの舞台上の菜摘の描写が冗長。別の人物を演じているはずの菜摘について、菜摘自身の頑張りしか描かれていないことに違和感。楽器の演奏なんかでもよかったのでは?



「雨嫌いのクロ」 神奈泡

・流れは楽しいが文章が不安。口調が不統一、場所や動きの表現にもおかしいところがある。
・会議の内容が即物的で猫らしい。
・読点が多すぎて読みづらい。 コミカルでかわいらしい。
・最初の1ページ目の文章が分かりづらくて混乱した。
・猫が喋り合うような異界で、魚屋さんなど身近な世界の話をしているのが面白い。
・人間的で特徴的な第三者からの視点で語られている部分が面白い。猫たちが少女の存在に触れなかったのはなぜ?
・『平成狸合戦ぽんぽこ』のようなイメージで読んだが、住処を奪われるタヌキたちとは違い、こちらの猫たちは至って平和な日常を送っている。『あたしンち』や『クレヨンしんちゃん』のようなテイストがある。 猫と人の関わりをもっと見たかった。
・猫好きには楽しく読める。
・クロが少女を会議に連れていった理由は?少女は眺めていただけで猫たちと関わっていない。クロについてスポットライトが当たった途端に、少女の動きが全く見えなくなってしまう。 「兄妹」の表現に違和感。
・児童文学らしい。ほのぼのした。
・なぜ雨なのか、なぜ猫なのかという部分に深みがほしい。主語と述語の繋がりがおかしい部分がある。
・レトロな文体が不思議な世界観を演出している。
・設定に真新しさはないが安定感はある。
・クロの口調が良い。クロや猫たちが集まる場所はなぜ晴れているのかなど語ってほしい部分が沢山ある。伏線が回収されていない。
・意味の同じ文章が並んでいる部分が多々ある。どちらかは削るべき。


③に続きます。
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プロフィール

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日文4年怒涛の7×単位。果たして卒業できるのか。
財布のなかのチケット枚数が減ってくると精神に不調をきたす。

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元講演会係の現雑用。4年。
同期からは徹夜が趣味だと思われている。

★きくらげ 役職:講演会
今年度期待の講演会係。
2年生ながらすでに複数の企画を計画中!

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追加・代替わりすると上記メンバーに変更が加わります。

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われらが癒しの幹事長。
B'zの稲葉さまを崇拝している。
よく腹を空かせた部員にお菓子を恵んでくださる。

★くま 
頼りになる姉御ポジション。
多趣味すぎて常に金欠だがこれ以上ないくらい人生が楽しそう。

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★ことなが 役職:幹事長
サークルの妖精。
長く細く生きていて、何気に話題の中心になる。
カラオケでは30秒とたたずに息が切れる。
負けるな、幹事長をモットーに頑張ります。

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お節介やきなお母さんポジション。
色々と考えるくせに最後の詰めが甘くて失敗することも多々。
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★ハナサカ 役職:編集
原色と茨城をこよなく愛するベテラン編集者。
マイペース。ぬいぐるみを見ると保護してくる癖がある。
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